
宮城県黒川郡にある清浄山禅興寺は、文永2年に松島円福寺一世法心性西禅師によって開創された700年以上の歴史があるお寺です。
過去の荒廃した時代には建物を焼失する出来事もありましたが、時々の禅師によって守られ現在は木々の生い茂る自然豊かな環境の中にあります。
清浄山禅興寺では時代の声に対応した樹木葬と言う新しい埋葬形式を行っています。
跡継ぎがいないことにより墓を自分の代で閉じたい方や、子孫に墓の面倒を掛けたくないと言う現代人ならではの悩みに対応した自然葬です。
樹木葬は四季折々の花や、野草鳥のさえずりの中でゆっくり眠っていただく埋葬形式を言い、シンボルとしたい好きな樹木を選び、その木を墓標とすることが出来ることを言います。
また、樹木葬は宗教や宗派に関係なく申し込みが可能で、家族はもちろん、大切な友人や血縁関係の有無に関係なく一緒に木の下で眠ることが出来ます。
禅興寺が樹木葬を始めたのは現在の日本の非婚化や晩婚化、離婚率の上昇によって墓を維持することが困難になってきている方が増えたからです。
既に継続者の絶えてしまった方は、無理して墓を残すよりも墓を畳んで散骨することを望む傾向にあると言います。
樹木葬はこの様な時代の要求にこたえる新しい埋葬形式であり、今後も希望する方が増えると思われます。
墓そのものは無くなってしまいますが、自然豊かな禅興寺の樹木の下に家族や友人と安心して一緒に眠れるのは幸せなことと思えます。